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土用の丑の日です 2004年07月21日(水)

今日は今年の土用の丑の日ですね。この日に鰻(うなぎ)を食べるという習慣が江戸時代からあるのですが、どうして鰻を食べるようになったのかは諸説あるようです。有名なのは「鰻キャンペーンの名案を相談された平賀源内が『本日丑の日』という看板を思いついた」なんてのがありますが、「陰陽五行の組み合わせによる呪術説」とか「うの字がつく物を食べるといい」とか「黒いものを食べるといい」とか「丑の日に焼いた鰻を大名に献上したのが始まりだ」とかもういろいろありすぎて把握し切れません!(笑)

まぁそんな理由をあれこれ考えるより、僕は鰻を食べているときが幸せなのです。確か「20.5巻」に好きな食べ物に「うなぎ、みかん、お茶」と書いたんですが、お察しの通り、そうです、どれも静岡県の名産品ばかりですね(笑)。特に地元をひいきしている訳ではないんですが、東京に出てきて故郷を懐かしく思うのは、やっぱりそういう食べ物を食べている時でもあります。だから小さい頃の思い出も、これらの食べ物そのものも全部ひっくるめて「好きな食べ物」なんです!

ちなみに冒頭で「今年の」と書いたのは、土用の丑の日って毎年違うんですよ。昨年は7月27日だったし、2009年は7月19日、2007年は7月30日と、年によってこんなにも幅があるんです。これは暦の数え方によるものなんですが、詳しいことはいろいろ検索してみてください!

そう、違うといえば、鰻の調理方法も関東と関西では違うらしいですね。関東風は背開きで蒸してから焼くんですが、関西風は腹開きで蒸さずに焼くそうです。味もかなり違うらしいですよ。僕は出身が静岡県ですから関東風しか食べたことがないので、いつか関西風も食べてみたいです!


出身地の話が出たので勢いで書いちゃいましょう!皆さんは浜名湖(はまなこ)って聞いたことありますか?静岡県の西部地方、東京から行くともうちょっとで愛知県の県境という所にある汽水湖です。新幹線で行くと突然車窓が水面になるところありますよね、まるで水上を走ってるような気がするところ、あそこです!汽水湖ってのは、川から流れてくる淡水と潮の満ち干で海から上がってくる海水が混ざった、「薄い塩味の湖」ってことなんです(なんか変な日本語だけど)。で、今その浜名湖岸で浜名湖という博覧会が催されていまして、もう先月のことになるのですが、前日突然思い立って僕もちょっと行ってきました。

今年の4月8日から10月11日まで開催されている、1990年の大阪、2000年の兵庫に続く日本で3回目の国際園芸博覧会です。場内は著名なデザイナーたちが作った様々なタイプの珍しい庭園
(山本寛斎氏の「煌めく未来の庭園」は多量の水を使った演出があり、とても涼しくて神秘的でした)、青いバラや最先端の栽培技術などを展示した各種パビリオン、世界各国の庭園、子供たちが無邪気に遊ぶ水の広場、展望タワーなどが浜名湖に隣接したスペースに広がっています。


例によって携帯のデジカメで展望タワーからの景色を撮ってきました。閉園間際だったので人影がまばらですが、昼間はTDLほどではないけど、適度に賑やかで楽しい雰囲気でした。僕の母校(中学校)の生徒たちがいて(多分遠足かな)、あまりの偶然にビックリしたり懐かしかったり。


会場の東側半分です

約10km先に浜松市街があります
見えないけど・・・

湖の向こう岸には浜名湖競艇
これも見えないけど!(笑)
会場の西側半分です


4時間くらいしかいなかったのでとても全部回れませんでしたが、特に印象深かったのは「昭和天皇自然館」でした。生物学者でもあった昭和天皇の原点ともいえる、12歳の時に作られた蝶の標本(実物です!)が展示されているのですが、普通の標本は蝶が縦横に並んでいるだけですよね。ところが、この標本は実際にその蝶たちを採取した場所の植物を中心に、その回りにあたかも本当にその場で蝶が舞っている絵画のような昆虫標本なんです。「これを12歳の子供が作るのか、いや、子供でなければ出来ない発想かもしれない」と本当に感心しました。

多くの新種を発見され、また「雑草という草はない」という言葉を残されていることからも分かるように、慈しみを持って植物に接する昭和天皇の姿勢に非常に感銘を受けた「昭和天皇自然館」でした。


あともう一つ、是非お勧めしたいのが「浜名湖館フルレ」という、いわゆる地元紹介パビリオンです。水鏡シアターといって劇場中央にある直径10メートルの円形の水面や客席を囲む壁全体に、浜名湖の自然や生命、地元の人々の暮らしや様々なシーンが映し出されます。毎年GWに開催される「浜松祭り」(パビリオンの映像でもちょっと紹介されます)に代表される「やらまいか精神」(敢えて標準語にするなら「なんでもやってやろうぜ!」って感じかな)が遠州の人々の根底にある心意気なんです。

トヨタグループ創始者の豊田佐吉氏(1867〜1930)、世界で始めてテレビを発明
(「イ」の字で有名ですよね)した高柳健次郎氏(1899〜1990)本田技研工業(株)創業主の本田総一郎氏(1906〜1991)、当時「フジヤマのトビウオ」と名声を博し水泳で世界新記録を樹立した古橋廣之進氏(1928〜)らを始めとする同郷の先人たちもまた「やらまいか精神」で偉業を成し遂げた人たちではないかと思っています。

これらの先輩方を見習って、まさに僕もこの「やらまいか精神」でいろんなことに挑戦してきたと自負しているし、これからもそうしていきたいです。多分「浜名湖館フルレ」を見て頂ければ、そんな僕のルーツを知って頂くことが出来るんじゃないかと思う訳です。


いつになく冷静に、かつ熱く語ってしまいましたが、浜名湖公式サイトはこちらです!)、よかったら皆さんも是非一度足を運んでみてくださいませ。たくさんの花や木々に囲まれて、心癒されますよ〜。ゆっくり回るなら丸2日間は必要だけど、1日でも要所要所は押さえられると思います。でも僕はお盆休みにでももう一度行ってみたいなぁ。ちなみに浜名湖周辺って「鰻屋」さんが驚くほど多いです!もうそこらじゅうで「うなぎ」の看板を目にしますよ!(笑)



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